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Leicaがスマホを作ったようで、Softbank専売で発売された。その名も「Leitz Phone 1」だ。
定価19万近いが、Leicaオリジナルのスマホということを考えれば納得はできるのではないだろうか。ぶっちゃけ、僕としてはLeicaにはそこまで興味はなく、「ただかっこいいメーカーよね。」ってイメージしかない。
それでもLeicaというブランドには憧れ的なものはあるし、Leicaのスマホなんて触ってみたいに決まってるしで買ってみた。結論から言うと、微妙。ベースにしている機体が悪いのもあるし、SHARPが受け付けなかった。早速レビューしていきたい。
Leitz Phone 1はAQUOSからリリースされている「AQUOS R6」をベースに、フォントや専用のカメラモード、外観、シャッター音などを変更したという感じのスマホ。
故にUIなんかはバリバリSHARPだし、使いにくかったポイントもそのまま受け継がれている。その中でも僕が「Leitz Phone 1、メインスマホとしては無理だな」って思った部分を紹介していきたい。
賛否両論あるエッジディスプレイ。確かに見栄えは良いのだ。最近では僕もエッジディスプレイが好きになりかけているので、Leitz Phone 1に搭載してくれるのは全然構わない。
実際、使いにくいというのは僕も思ってる。誤操作はしやすくなるし、フィルムは貼りにくいし。ただ、以前使っていたメイン機のGalaxy S20+ではエッジディスプレイの誤操作を軽減するために、タッチ領域を自由にコントロールできたのだ。そういった工夫があればエッジディスプレイの使いにくさは気にならない。
任意の境界線を設定することで、それより外側はタッチ操作が効かなくなる。湾曲部分で誤操作することがなくなるので、かなり便利だなと感じた。ところが、Leitz Phone 1やR6ではそのタッチ領域の設定が非常に残念。
あることはあるのだが、その設定が適用されるのはゲームプレイ時のみ。ゲームモードの設定内にあるので、Twitterなどの非ゲームアプリでは機能しないのだ。Galaxyは常にタッチ領域を制限できたので、それと比べると非常に使いにくい。
ぶっちゃけ、きちんとした設定ができないのであればエッジディスプレイはマジで邪魔なわけで、素直に取っ払ったほうがいいと思う。
まあ事前にわかっていたことだが、カメラアプリを立ち上げると、最初は24mm相当の画角が1倍として表示される。次に画面上のズームボタンをタップすると2倍の48mm相当、もう一度タップで0.7倍の19mm相当の順で切り替わるのだが、ボタンが一つしかないので何回も押す必要があるのだ。
他社メーカーのスマホであれば、1倍、5倍、10倍のように複数の切り替えボタンがあるが、Leitz Phone 1にはない。使いにくい。
Leitz Phone 1は画面内指紋認証を搭載しているが、これに関しては悪くない。電源ボタンを押して画面を点灯させた時であれば爆速。認証領域も大きいため、ちょっと変な位置でもサクッと認証してくれる。
ただ、画面OFF時の認証速度がやばいくらい遅い。
指紋認証 画面OFF時 pic.twitter.com/yiShuy1eZz
— jiyoung@Tectaria (@yukime_jiyoung) July 30, 2021
まあ、スマホを手に持った時に自動画面ONの設定をしてあげればそこまで気にならないので、そこまで深刻ではない。
はっきりいって、Leitz Phone 1のスピーカー品質は終わってる。ぶっちゃけ、2週間前に使ってたMi11 Liteのほうがまだマシ。
いや、ハイエンドスマホよ??18万円だよ?と何度も突っ込んだ。何度も自分を騙して使っていたけど、やはり無理だった。
ハイエンドスマホのスピーカー品質は軒並み素晴らしく、些細な違いはあるもののどれも大きな差はないと思っている。ただ、Leitz Phone 1に関してはハッキリとした差を感じる。
Leitz Phone 1の発熱ぶりはおかしい。やばい。Snapdragon 888の制御下手すぎる。ちなみに、僕は888端末をそこそこ触ってきているので、それらと比較して、如何にLeitz Phone 1がやばいかは分かっているつもりだ。
<過去使ってきた888端末>
この中だと、一番制御がうまくいっているのはS21 Ultraあたりだろうか。ほんのり温かくなる程度で、これくらいならまあ普通だよなぁという感じ。Mi11も、発売前は「めちゃくちゃ発熱する端末では??」と騒がれていたが、蓋を開けてみればそこまででもなかった。
MIUI12.5あたりから発熱に関してはかなり改善されているので、心配する必要はない。
Leitz Phone 1はたぶん1,2位くらいに発熱するヤバい端末だと思う。初めて充電した時は触ることを躊躇するくらい熱かったし、ライトな使い方をしていてもめちゃくちゃ熱を持つ。
びっくりしたのが、屋外で動画を10分程度撮影していたら急に落ちたことだ。VLOG的な使い方をしたい人は買わない方が良い。
Leitz Phone 1はオートで気軽にシャッターを切るようなスマホではないので、できればマニュアル運用するのがいいと思う。ただ、マニュアルで色々いじっていると結構な熱を持つ。昼間の炎天下であればまちがいなく熱落ちするだろう。夜の涼しい場所なら大丈夫。
発熱に関しては人によって捉え方が違うのでなんとも言えない。持てなくなるくらいまで熱くならない限り気にしない人もいれば、少しでも熱くなるだけで気になる人もいる。
ただ、Leitz Phone 1は888端末の中でもトップレベルに発熱するのだけは間違いない。ぶっちゃけ、性能少しダウンさせていいから発熱は抑えてほしかった。
発熱するということはそれだけ消費電力が大きいからであって、それはバッテリー持ちにも影響する。
はっきり言ってバッテリー持ちはよくない。クラロワ程度の負荷の小さいゲームでもかなり発熱して、減りは早い。1日は持つが、1日半は持たないかな?と言った感じだ。
充電速度も大して速くないため、地味に時間がかかる。5000mAhもあるのだから、40Wくらいに対応してほしかった。
結構貶してきたけど、Leitz Phone 1のカメラ性能は確かに高い。撮れる写真の独特の空気感や解像感は、さすが1インチセンサーを搭載しているだけあるなという感じ。これは中々他社スマホでは出せない味だ。
「Leitz Phone 1」は35mm判換算19mm相当F1.9の単レンズという仕様だ。この7枚構成のズミクロンは、電子式手ブレ補正を持ち最大6倍のデジタルズームが可能となっている。
Leitz Phone 1は飯撮りなどの物撮りには向かないスマホだ。普段のスマホの感覚で撮影しようとすると「離れてください」という表示が出て撮影できない。
なのでいちいちトリミングやデジタルズームでカバーする必要がある。そう言った手間が苦にならない人であればLeitz Phone 1はいいかもしれないけど、そうでないのであればおすすめはしない。
AFも遅いため、動く被写体との相性は最悪。ただ、AQUOS R6はアプデでAFが改善しているみたいなので、Leitz Phoneにも降ってくることを期待する。Leitz Phoneはしっかり端末を保持してじっくり撮影する感じのスマホなので、手軽にスナップ写真を撮影するには向いていない。
1インチセンサーの幅の広いダイナミックレンジを生かしたRAW写真もこの通り。スマホ側にLightroom mobileを入れておけば、すぐ現像してUPできる。
情報量が多いため、より細かくパラメータをいじれるので現像の幅が広がるのだ。ひと手間加えた写真のクオリティはかなり高いので、SNSにUPする写真にこだわりたい方はぜひ試してみて欲しい。
Leitz Phone 1には専用のモノクロームモードが追加されており、これはベース機であるAQUOS R6には存在しない。
モノクロは白黒2色での表現のため、色の情報がカラーに比べると圧倒的に少ない。カラー情報が少ないからこそ、被写体の幾何学的な美しさを見出しやすくなるというのは、大きなメリットであると言えるだろう。
モノクロ写真はその人間の認知に強いインパクトを持つ色を取り除くことで、本来色に対して向けられていた意識が被写体の幾何学性や白黒のコントラストに向けられることになるので、カラーとは違った楽しみ方ができるようになるのだ。
Leitz Looksを使えばライカの深みあるしっとりとしたモノクロ写真が簡単に撮れる。専用モードを搭載しているだけあって、影の質感などは確かな違いを感じる。
どこのメディアもLeitz Phone 1の発熱問題やバッテリー、UIの作り込みの甘さには言及していない気がする。なんでこんなに熱くなるのってくらい発熱するし、それによる弊害も大きい。カメラに特化したスマホなのに、頻繁に熱落ちするとかダメでしょ。
個人的にはUIがダメダメ。画面オフ時の指紋認証が遅すぎてイライラするし、AODも大してカスタマイズできない。エッジコントロールすら常用できないのはもうひどい。
確かにカメラ性能はすばらしいのだけれども、総合的な評価としては低め。いくらLeicaの名前がついているとは言え、18万円以上するに値するか?と言われれば素直に「うん。」とは言えない。
ただ、今後アプデで熱問題が解消すれば割と評価は変わると思う。現時点では手を出すべきスマホではないのかなと、僕は思う。
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