Xiaomiの新作完全ワイヤレスイヤホン「Xiaomi Buds 4 Pro」が発売された。発売日に入手して1週間程度使ってみたので、レビューをお届けしたい。
Xiaomi Buds 4 Proの特徴

- 第2世代の11mm超ダイナミックデュアルマグネットリング
- LDAC対応
- 最大48dBのアクティブノイズキャンセリング
- 3つのマイクと専用ユニットと独自開発のAIノイズキャンセリングの組み合わせでクリアな通話
- 最大38時間再生&超急速充電
- マルチポイント対応
- IP54の防水防塵性能
- 26,800円(税込)
Xiaomi Buds 4 Proのスペック
スペック表(タップして開く)
Bluetooth | 5.3 |
対応コーデック | LDAC / AAC / SBC |
ANC | 最大48dB |
外音取込 | あり |
バッテリー | 1回の充電で最大9時間の音楽再生 充電ケース併用で最大38時間再生 |
充電 | 有線・無線 |
防塵防水 | IP54 |
重量 | イヤホン(片方):約5g ケース:約39g 合計:約49.5g |
値段 | 税込26,800円 |
Xiaomi Buds 4 Proの外観

中身は以下のとおり。
- イヤーピース(S/M/L)※Mはすでに装着済み
- USB Type-Cケーブル
- 説明書

今回選んだのは「スターリーゴールド」。カナブンみたいにテッカテカの鏡面仕上げで、とても高級感が醸し出されている。
下部はつや消し仕上げとなっており、ツートーンなデザインは非常に美しい風貌だ。
メッキのような質感ではなく、若干スモークがかかっている印象。指紋汚れや傷は超目立つので、ケースは必須だろう。

底面にはペアリングボタンとType-Cスロット。当然ながら、本機はワイヤレス充電に対応している。

御開帳。ケースを開けるとイヤホン全体が姿を現すオープンマグネット設計。
ケースのみならず、Xiaomi Buds 4 Pro本体もところどころ鏡面仕上げとなっている。
ケース内部のブラウンカラーが非常にマッチしていて、ビジュアルで言ったらTWSイヤホンの中でトップクラスに気に入っている。所有感がとても満たされるので、使っていて心躍るプロダクトだ。

Xiaomi Buds 4 Pro本体。形状としてはAirPods Pro。本機では「Google Fast Pair」がサポートされているので、カバーを開くと瞬時に接続される。
Xiaomi Buds 4 Proの音質
改良された第2世代の超ダイナミックデュアルマグネットリングで、高品質の低周波数サウンドとウルトラリニアな低歪みを実現。
対応コーデックとしては、SBC/AAC/LDACに対応している。LDACではハイレゾ相当となる24bit/96kHz再生も可能だ。

aptX系は対応していません


- 原音に忠実でたしかな厚みを感じられる
- 解像感は高め。音の分離やクリアさをしっかり感じられる
- 中高音のクリアさで、全ての音が1つ1つ粒立っていてとても明瞭
- Vocalを中心にいろいろな方向から粒立った楽器の音が聞こえる。音場も広い
- 余計な誇張感が無いので長時間聴いていても疲れにくい
このイヤホンには「煌びやかな音」というよりか「艶やかな音」という表現が合うかも。余計な味付けは控えめの印象で、モニターライクな音だと感じた。
手軽なTWSイヤホンでこれほどまでの聴き飽きない音だと、とても気軽に持ち出したくなる。より強い低音や濃い味付けを好む人には物足りないだろうが、個人的には、くどくなくてちょうどよい。
Xiaomi Buds 4 Proは空間オーディオに対応


内蔵の6軸センサーで頭部の位置を識別し、動的に追跡。360° の回転式ポジションをサポートし、没入型の3Dリスニング体験ができる、「ディメンショナルオーディオ」という機能がある。
Appleで言う「空間オーディオ」のようなものだが、オンにすると音の広がりがさらに増し、立体感あるサウンドが体験できる。初めは違和感しか無いのだが、慣れると地味に面白い。
籠もった感じは少なく、なかなかクリアな音だ。これでLIVE映像とか見てると没入感ヤバいので、ぜひ一度試して欲しい…!





ちなみに、LDACと空間オーディオを併用すると高頻度で音声がバグります。どちらかをオフにしたほうが良さそう。
Xiaomi Buds 4 Proのノイズキャンセリング性能
最大48 dBのノイズキャンセリングレベルを実現。雑音の多い都市や地下鉄の駅、空港などで幅広くノイズに対応し、すぐに静かな環境が得られるようだ。
また、周囲のノイズを自動で識別し、それにあったノイキャン設定に切り替えてくれたりもする。風による雑音も自動で識別してくれるみたい。


ノイキャンの強度は6段階あり、かなり細かく調整可能。シーンごとでその時の最適の強度に調整してくれるので、非常に楽だ。
肝心の性能だが、かなりしっかり効く印象。ジムでのトレーニング中や駅内の移動中などに使用しているが、周りの雑音は8割程度消えてくれる。
ガチトレーニーのダンベルを落とす音や、割と高めの音は結構聞こえるが、電車の走行音、エアコンの駆動音などの低い音はきれいに消える。



AirPods Pro2を10点だとすると、本機は8.75点と言った印象。比べると若干弱いですが、大きな差ではありません。
Xiaomi Buds 4 Proの抜群のフィット感


むっちゃ装着感好みです…。細身のカナル型形状って自分の中じゃドンピシャなのだが、Xiaomi Buds 4 Proは長時間使っていても圧迫感や疲労感は少なめ。



イヤホン片方5gなので、非常に軽いです
イヤーピースもサラサラとした手触りで、変に擦れたりしない。
よりフィット感と音質を求めるのであればイヤーピースを付け替えたいところだ。AirPods Proと似た形状なので、「AirPods Pro用のSednaEarfit Crystal」が使えたら良いのだが…。
Xiaomi Buds 4 Proの操作
Xiaomi Buds 4 Pro、操作はスティック部分に搭載された感圧センサーで行う。クリック感があるのでわかりやすい


- 長押し:ノイキャンと外音取り込みの切り替え
- 一回つまむ:再生・一時停止・通話応答・終了
- 二回つまむ:音楽の先送り・着信拒否・音量UP
- 三回つまむ:曲戻し・音量DOWN
デフォルトの操作はこんな感じ。専用アプリ「Xiaomi EarBuds」より割当を変更可能だ。
ちなみに、iOSでは配信されていないので、操作のカスタマイズはiPhoneからは行えない。※音楽の再生などは可能
Xiaomi Buds 4 Proはマルチポイント対応


実際使ってみると便利だ。
例えば、自分のiPhoneに「Xiaomi Buds 4 Pro」を接続して音楽を聴いていて、途中でiPadでYouTubeを見たいと思ったとしよう。
普通なら、Bluetooth設定→iPhoneで解除→iPadでペアリングという過程を踏まないといけない。ただ、マルチポイントで予めペアリングしておけば、iPadで動画を再生した瞬間にその音声が流れる。
複数デバイスを使い分けている人には便利な機能なので、しっかり対応しているのは嬉しい。
Xiaomi Buds 4 Proのバッテリー持ち
Xiaomi Buds 4 Proのバッテリー持ちは以下のとおり。
- Xiaomi Buds 4 Pro本体で最大9時間
- 充電ケース併用で最大38時間再生
これはノイキャンオフの状態での公称値。実際使ってみるとノイキャンをONにした状態だと6~7時間あたりで落ち着く。これだけ持てば不満に感じるユーザーは多くないだろう。個人的には十分。


本機はワイヤレス充電も急速充電もOK。5分充電すれば最大3時間の再生ができる。
ただ、急速充電はケースのバッテリー残量が35%以上の時しか使えない。それを下回ったらもう少し充電に時間を要するので、注意。
よくある質問
- Xiaomi Buds 4 Proの防水性能はどの程度?
-
Xiaomi Buds 4 Proが対応している「IP54」は、濡れた手で触れても、水がはねる場所でも大丈夫。
工事現場やホコリっぽい場所でも使えるように防塵性能も高い。
- Xiaomi Buds 4 ProはiPhoneでも使えますか?
-
使えます。ただ、性能をフルに発揮させたいならAndroidのほうがよいでしょう。
Xiaomi Buds 4 Pro総評




- 原音に忠実解像感高めなモニターライクな音
- つよつよノイキャン。価格を考えれえば上出来
- バッテリー持ちは優秀
- イヤホンやケースのデザインが素晴らしい
- iPhoneとの連携は悪い
- 空間オーディオとLDAC併用でバグる
多くのTWSイヤホンを使ってきた僕だが、Xiaomi Buds 4 Proは今のところ毎日持ち出すくらい気に入っている。
音質がもっとよかったり、ノイキャンがさらに効く機種はあるが、装着感やバッテリー持ち、デザインなどを加味するとXiaomi Buds 4 Proが総合的には一番良いのだ。
一部突出している機種よりも、すべての項目で安定して80点を叩き出す…。Xiaomi Buds 4 Proはそんな優等生イヤホンなのだ。まじで絶妙に使いやすいので、Android機メインの人は一度触って欲しい。